出しの取り方について、日本料理に関係の深い人から学びました。出しの命は、香りだそうです。香りが飛ばないように、蓋をして煮たり、お椀で出す時も蓋がついています。

日本料理は、香り、そして色にとてもこだわりのある料理です。

鰹だしのときは、(1)(2)は省いて(3)から、やります。

◆レシピ

(1)昆布は一晩、冷蔵庫で水出しにする。(水に浸けておく)(昆布は4人分で10gが目安)

(2)(1)を鍋に入れ、弱火にかけ、ゆっくりだしを引く。昆布から泡(エキス)が出てくるのが見えてくる。沸騰する前に昆布を引き上げる。

(3)沸騰したらかつお節を入れ、すぐ蓋をして弱火で2分煮る。2分後、火を止め、蓋をしたままさらに2分ぐらい待つ。かつお節が沈んだらOK。(鰹節は、水200mlに10g、600mlに30gが目安)

▼これは、厚いかつお節の場合(厚いとは、1袋80gなどのもの)。

▼薄いかつお節の場合(1袋30g~40g)、煮ないですぐ火を止める。かつお節が沈むのが遅い。

▼料理人は、厚いかつお節を好んで使う。

(4)さらし/厚いキッチンペーパーを敷いたザルで、(3)を濾す。最後は、さらし/キッチンペーパーの端を折りたたんで上にかぶせ、その上から「軽く」押さえて出しをだしきる。

▼ふきんなどをザルに置いてもいいが、出し取り用のさらし布を作っておくと繰り返しそれを使える。

★二番出しを取るなら、10gぐらいかつお節を足す。最後は、ぎゅうぎゅう絞る。

★昆布は、関西の料理人は、羅臼、利尻、真昆布などを好む。関東は日高昆布が多い。3年熟成の羅臼昆布はとてもおいしいが、希少。

★日本の料理人は、まぐろ節と羅臼昆布の組合せを好む。まぐろ節は、かつお節より色が薄くてきれいで、しかも濃厚な味がする。関西は、まぐろ節が多い。

★かつお節などの保存は、空気を抜いて冷凍。小分けするとより良い。

★昆布の保存は、室温で良い。冷凍庫に入れると、結露する。